コロナウイルスに、お灸が効くかも?
2020.04.02
コロナウイルスに、お灸が効くかも?
私伊牟田が、鍼灸師を志したのが、今から45年程前。
住み込み修業させて頂いたのが、東京江戸川区南小岩の養命閣鍼灸院である。
当時の治療は患者さんに鍼を刺し、その後、皮膚に直接お灸をすえるという施術法であった。
「門前市をなす」という言葉がありますが、一日の来院患者数は100人を越える日もありました。
一般病院も多くあるのに、あれだけ患者さんが来院されるという事は、それなりに症状改善に効果を出していたという事の証明と考えられる。
今は、直接灸(皮膚に直接すえる灸)をすえる治療院は、ほとんど見かけない。
「せんねん灸」という間接灸が主流である。
直接灸であれば、皮膚に灸の痕が残るので(時間がたてば痕はわからなくなりますが、)特に若い女性は、敬遠してしまう。
しかし、間接灸より直接灸の方が、格段に効果があると思える。
原志免太郎(はらしめたろう 1882年~1991年 108歳で逝去)という人物(医師)が興味深い研究(ヒートショックプロテインの研究)をしている。
「ヒートショックプロテイン(別名 熱ショックタンパク質)とは細胞が熱等のストレス条件下にさらされた際に発現が上昇して細胞を保護するタンパク質の一群であり、分子シャペロンとして機能する。ストレスタンパク質とも呼ばれる。」
簡単に言いますと、お灸をすえると免疫力がアップするという事。
先日、NHKだったか?テレビを見ていましたら、
一人の英国人の男性がアフリカで、結核患者の治療をしていた。
医師ではなかったようでしたが、結核に罹った患者さんの足(足の三里というツボ)に、お灸をすえていた。
経済的に豊かでないため、十分な医療を受けられない方に、ツボの位置を教え、毎日自分でお灸をすえるように指導していた。(足の三里であれば、自分でお灸をすえる事ができます。)
しばらく灸を続けると、身体の調子が良いと、黒人の方達はしゃべっていた。
コロナウイルスの特効薬がない現在。
お灸が何らかの役に立つことができればと思いつつ、筆を走らせた次第です。
参考文献「お灸療法の実際 深谷伊三郎著 緑書房」