坐骨神経痛
2018.03.25
本日は、坐骨神経痛について述べてみたいと思います。
当院に相談また治療に来られる方は多いです。
原因は色々ある訳ですが、一番の原因は次の事が考えられます。
脊髄が脳から脊椎(背骨)の中を下っていきます。脊椎は24個あり、積み木のように重なっています。各脊椎の間に椎間板という軟骨があります。上下の脊椎は椎間板によって少し間隔が空いています。上下の脊椎の間の神経の通り道(左右にあり、椎間孔と言います。)より神経が出てきます。頸部より出る神経は手の方に走り、腰部より出る神経は足の方に走ります。(坐骨神経は足の部になります。)椎間板が何らかの原因で狭くなった時、その部の椎間孔の上下径が小さくなり、そこを通る神経を圧迫する事になります。結果、神経痛が起こります。
さて神経痛が始まった時、どうすればよいか?神経圧迫をきたしている狭くなった椎間孔を元のように拡げる必要がある訳です。このようになった原因で多いのが、腰部また臀部の筋肉のこり。筋肉は上下の椎骨を跨ぐ形でついているため、凝って硬くなりちぢんだ筋肉は椎間板を圧縮するようになるわけです。凝り固まっている筋肉をマッサージや鍼治療でやわらかくする事によって、神経圧迫が改善され治っていくわけです。
以上腰部について述べましたが、骨盤部(臀部)の筋肉の凝りによっても坐骨神経痛がおこる場合があります。骨盤筋で梨状筋(りじょうきん)という筋肉があります。骨盤の深部より反転し浅部に出てくる坐骨神経を圧迫する形で梨状筋があるため、梨状筋が凝ると神経圧迫してきます。この場所に鍼を刺す場合は、長針(5~7センチ位刺し入れます。)を使います。
解剖を勉強していて、この部分大事だなと思える所には、必ずと言ってよいほど重要な経穴(つぼ)があります。鍼灸の歴史は3000年以上と言われていますが、先人の知識には驚かされます。